つくり手インタビュー
『ふたば製作所』の作業日は、月・水・金の週3回。水曜日の午前中に伺うと、日当りの良い作業所内で10数人の参加者がかばんづくりに取り組んでいました。みなさん、黙々と手を動かし、目の前の仕事に集中しています。少しだけお時間をいただいて、双葉郡川内村出身の佐藤都さんにお話を伺いました。
目標は、たくさんの人に『つながりのかばん』を持ってもらうこと
ーー佐藤さんは、震災前は双葉に住んでいたんですか?
佐藤さん:そう、私は川内村で。
ーー川内村ではどんなお仕事をしていたんですか?
佐藤さん:いやあ、何もしないで、子供の世話を。
高澤さん:お母さんなんですよ、都さんは。
ーーそうなんですね。なぜ双葉製作所へ参加されたんですか?
佐藤さん:仕事がなかったから、知り合いの人が紹介してくれて。

にこにこと笑顔が絶えず朗らかな雰囲気の佐藤さん
ーー封筒がかばんになるなんてびっくりしました。とても可愛いですよね。
佐藤さん:はい。…自分でも、いいな、って思ってつくってます。
ーー佐藤さんはここで、どんなお仕事をしているんですか?
佐藤さん:紙を合わせたり、アイロンをかけたり…。
ーー難しいのはどんなところですか?
佐藤さん:シール貼るとき…
高澤さん:シール?封筒を糊付するとき?
佐藤さん:そう、封筒を貼るとき、はじっこまでボンドを塗るのが大変。しわくちゃにならないようにしないと。
ーー続けてきて上達しましたか?
佐藤さん:まだまだ!(笑)まだまだ未熟です。
ーーこの活動をしていて楽しかったこと、嬉しかったことはありますか?
佐藤さん:(悪戯っぽい表情で、ごはんを食べるジェスチャー)
高澤さん:みんなでごはんを食べるときね(笑)楽しいよね。
佐藤さん:それとね、やっぱり完成したとき。あーできた!って嬉しかった。
ーーイベントで販売したこともあるんですよね。売れましたか?
佐藤さん:恥ずかしかった(笑)
高澤さん:みんなの前に出るの、恥ずかしかったよね。でもがんばったじゃん。
佐藤さん:いやぁ、みんながいたから。ひとりだったらどうしようもなかった。とてもじゃないけど。
ーー今後の目標はありますか?
佐藤さん:目標?えーと…目標は、いいものつくって売って、売り上げがボーン!って(笑)
高澤さん:そうだね(笑)たくさんの人に持ってもらいたいね。
ーーじゃあ、いっぱい宣伝しないと、ですね。今日はありがとうございました。
2014.12.3