つくり手インタビュー

とてもお洒落で可愛いAmanecerのアクセサリーたち。どんな方々がどんな想いでつくっているのか、『やっぺす』の事務所にお邪魔してお話を伺いました。対応してくれたのは、初期から参加している勝俣さん、松川さんと、一ヶ月前から仲間入りしたという高橋さん。家で子どもの様子を見ながらできるAmanecerの仕事をとても気に入っているそうです。

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左上から時計回りに、兼子さん、渡部さん、
勝俣さん、松川さん、高橋さん

仕事をしていると、娘が興味を持って近寄ってくる

——震災直後、皆さんはどうされていたんですか?

高橋さん:私は職場が仙台だったので物資も早く届いて、そんなに不自由はしませんでした。ただ、親と連絡がとれるまで時間がかかって。ようやく石巻に戻ってこれたのは二週間後でした。

勝俣さん:私は学校に避難してそのまま2〜3日過ごしました。避難所生活はやっぱりストレスが溜まりますね。眠れないし、おなかも空くし、トイレもできないし。でも、幸いなことに旦那さんの実家が無事で、二階を使わせてもらえることになりました。その後仮設に入って、いまはおかげさまで新しい家を建てることができました。

松川さん:私もしばらくお寺の避難所にいたけど、親が「うちにおいで」と迎えに来てくれたんです。しばらく実家にお世話になって、いまは仮設で暮らしています。

——震災前と後で、子育て環境に変化はありましたか?

勝俣さん:うちの子は当時小学生だったんですけど、学校が遠くなったから山のほうの学校に転校したんです。でも、山の子と海の子って全然タイプが違うんですよ。どうしても馴染めなくて、結局元の学校に戻りました。でも、遠いから中々友達と遊べなくなっちゃって。以前は放課後に友達が集まる家だったので、子どもたちの様子がよくわかったんです。いまはそれが見えないから、ちょっと心配です。

高橋さん:うちはいま9か月なんです。不便なのが普通の状態で、「こんなものなのかな」と思っています。

松川さん:私も3歳の子がひとりと、おなかの中にひとり。大きくなったら外へ働きにいこうと思っていますが、いまは自分で見ていたいなと思っています。

——だから内職の仕事を選んだんですね。

松川さん:そうですね。最初は『やっぺす』主宰のパソコンスクールに通っていたんですよ。そこで勝俣さんから内職の話を聞いて。渡部さんに「私もやりたいです」って逆ナンしました(笑)

勝俣さん:私は前の職場から声をかけてもらったんですけど、子どもの送迎があるから無理だったんです。一度辛い想いをさせてるから、「子どもが中学を出るまでは送迎するぞ」って覚悟を決めたので。それで『やっぺす』に電話をして内職の仕事をもらいました。パソコンもできたほうがいいかなと思ってスクールにも通って、そこで松川さんと知り合ったんです。

——とても仲が良さそうに見えますけど、震災後に親しくなったんですね。

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渡部さん:お母さんたちのつながりをつくることも大事にしていたんですよ。震災前は公園デビューとかあったけど、仮設で暮らしているとどこに自分と近い世代のお母さんがいるかわからないでしょ。

松川さん:ほんと、行ってよかったと思ってます。困ったときはみんなが相談に乗ってくれるし、震災後のほうが知り合いが増えたくらいです。

——内職仕事にはすぐ慣れましたか?

勝俣さん:自動車部品とか携帯の組み立てとかの内職はやったことあったんですけど、アクセサリーは初めてだったので大変でした。最初お願いされたのは眼鏡止めだったかな。Amanecerとは違う製品です。すっごい難しくて、「兼子さん、できないよ〜」って言いながら。

——Amanecerの製品を見た時はどう思いましたか?

勝俣さん:すっごくお洒落ですよね。可愛いなぁって思いました。娘たちも嬉しいみたいです。以前内職をしていた時は近寄ってこなかったんですけど、いまは側に来て眺めています。自分でもつくりたい、欲しいって。まだ早いって言ってますけど(笑)

松川さん:上手にできると欲しくなっちゃいますよね。自分に合わせて写メ撮ってみたり。

——この活動をしていてよかったなぁと思ったことはありますか?

高橋さん:子どもを見ながらこうして仕事もできるっていうのは助かります。つくるのも楽しいし、ありがたいなと思ってます。

松川さん:自分で少しでもお金を稼げるっていうのは嬉しいですね。ここ3年位なかったので。

勝俣さん:自分がつくったものが世に出るのは嬉しいし、誰かがつけてくれるんだなと思うとやりがいを感じますね。それに、私も住宅ローンがあるから少しでも稼がなきゃって思って。ほんとに助かってるので、この仕事がなくなっちゃったらどうしようって(笑)

渡部さん:たくさん売れるようがんばらないとですね。ゆくゆくは、メール対応や発送など、『やっぺす』のスタッフがしていた仕事も内職のひとつとしてお母さんたちにお願いできたらと思っています。そこで雇用が生まれるし、手に職もつくし、いいでしょ。

松川さん:いいですね、それ。パソコンは習いましたしね。

勝俣さん:やり方次第で工夫ができそうですね。本当に、ずっと続けていけたらなと思っています。よろしくお願いします!

製作工程

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まずは特殊強化糸に留め具となるパーツを通していきます。
思わず「え、これを使うの?」と疑ってしまうほど小さなパーツたち。

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一粒一粒手作業で、コットンパールの穴を広げます。

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ゴールドビーズ、コットンパールを通していきます。

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長さを調整して潰し玉などのパーツを使って留めます。
余った糸はコットンパールに通して軸糸に結び、カット。

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できあがり。今回つくっていただいたのは、コットンパールの
ショートネックレス。ブレスレットとセットで揃えたくなりますね。

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ネックレスにはシルクリボンとコットンパールのチャームがついてきます。
一気にエレガントな印象に。

2013.7.21