耐候性の高いレッドシダーを素材とした、「軽くて、素朴で、頑丈」なスツール。乾燥などで足の長さが変わりガタついた際も、「ハ」の字に開いた脚のデザインにより、加重がかかって安定するように設定されています。500円玉を脚のひとつに挟んでわざとガタつかせて腰を下ろしてみると、その安定性が実感できるはずです。
『石巻工房』の発起人は、建築家の芦沢啓治さん。2010年に手がけた店舗が開店後半年も経たないうちに被災したことを受け、「何かしなければ」と仲間を連れて石巻へやってきたことが始まりでした。そこで、電気もまだ復旧しない中、趣味のDIYで自店を復旧させて営業を始めた居酒屋を見つけます。一方、「自分で家を直したいという気持ちは持ちつつも、スキルも道具もない」人が大勢いることにも気づきました。「市民が自由に使える工房(修理を学べたり、道具が使えたりできる場所)があれば復旧が早く進むのではないか」——そんな思いから、『石巻工房』を立ち上げました。
最初は市民のためのDIY拠点としてスタートしましたが、アメリカの家具会社ハーマンミラーと一緒に仮設住宅向けに製作したスツールや縁台が好評を博したことから、『石巻工房ブランド』の商品を開発するようになり、現在ではソファやテーブルなど、様々なオリジナル家具を製作・販売しています。
巻工房では特殊な工具は特に使用していません。
ホームセンターで販売している道具がほとんどです。
誰でも簡単に作れる構造にすることで「自分で考えてやってみる」DIYを広く広めるという活動の一端も担っています。なので、是非真似して作ってみてください
(売らなければ!笑)
─────千葉隆博(工房長)