つくり手は牡鹿半島漁業協同組合女性部の有志7名。震災によりそれまで携わっていたワカメの加工や牡蠣剥きの仕事を失い、「自分たちの手ですこしでも収入を生み出そう」と身近な素材である漁網の補修糸を使ってミサンガづくりを始めました。“人魚”と“お母さんの手づくり”をかけ合わせた “マーマメイド”という名前は、メンバーの息子さんが考えたといいます。
自分たちでデザインを考えて糸を選んだり、新しい編み方に挑戦したり、探究心を持って取り組んでいるお母さんたち。一つひとつ違う色、違う長さでつくっているので、一期一会の出会いを楽しめます。
価格は一本1,000円で、売上の半分は次の仕事づくりの初期投資にあてるため貯金。おいしい料理をふるまう場づくりを目標に製作に励んできました。このお金と支援金をもとに、2012年7月、弁当屋『ぼっぽら食堂』をオープン。浜で捕れた魚を使った手づくり弁当を提供しています。
それぞれのお母さん達が色や柄も全て自分達で選び、一つひとつ想いをこめてつくったミサンガです。みなさんのお陰で、こうして続けることができ、うれしく思っています。この先も日々笑顔で取り組んでいきたいです。
───── 安住千枝(つくり手)