鹿角を輪切りにして中心に穴を開け、側面に切り込みを入れて糸を巻いたピアス。1年に一度生え変わる鹿角は牡鹿半島のあちこちに落ちていたものの、今まであまり活用されていませんでした。そこに目をつけたのが、かつて全国の農山漁村を旅し、震災以降は復興支援のため石巻に滞在していた友廣裕一さん。震災前は牡蠣剥きの仕事をしていた牧浜のお母さんたちの生業をつくろうと、鹿角を使ったアクセサリーづくりを始めました。糸は漁網の補修糸を使用。地元の方にとって慣れ親しんだ素材でつくられた製品となっています。
デザインを担当したのは、東京のデザイン事務所『NOSIGNER』の太刀川英輔さん。牡鹿半島でワークショップを開いてお母さんたちの声を聞き、試行錯誤を重ねて現在の形に仕上がりました。
製品が完成するまでの物語は、本(『OCICA 〜石巻 牡鹿半島 小さな漁村の物語〜』(http://www.amazon.co.jp/OCICA-BOOK-~石巻-牡鹿半島-小さな漁村の物語~/dp/4990670108)にまとめて出版しています。
浜のお母さん達が一つひとつ心を込めて作りました。これは夢が叶うとされるドリームキャッチャーを型どり、鹿角には魔除けの意味もあると言われています。是非身に付けて、皆様に幸せが舞い込んでくる様に願っています。私達も日々復興に向けて頑張って行きたいと思います。
───── 成澤みどり