TMSを通して生まれたご縁2017.10.30UP
こんにちは、東北マニュファクチュール・ストーリーライターの飛田恵美子です。
取材記事は継続してアップしてきましたが、このブログは気づけば3年も放置してしまいました。これから再び取材裏話などを公開していきますので、良かったら覗いてくださいね。
さて、東北マニュファクチュール・ストーリーも、サイトをリリースして4年が経ちました。地道に細々と続けていますが、こうして長期にわたり東北について紹介しているライターはあまり多くないようです。東北マニュファクチュール・ストーリーをきっかけに、さまざまなお仕事をいただくようになりました。今回はそれらを紹介しようと思います。
復興庁ポータルサイト「新しい東北」内連載
「みちのくみっけ〜あれから6年“新しい東北”を巡る旅〜」
復興庁が運営するポータルサイト「新しい東北」から依頼を受け、全10回の連載を担当しました。
「いま東北に必要なのはどんな情報発信だろう?」と考える中で浮かんできたのは、東北マニュファクチュール・ストーリーの取材を通して聞いた「ボランティアの人も少なくなって寂しい」「普通に遊びに来てほしい」という言葉、そして私自身が感じてきた「旅先としての東北沿岸部の魅力」です。そこで、1泊2日の観光モデルプランをつくり、実際に回ってレポートすることにしました。
ただ、普段は東京にいる私より、実際にそこで暮らす人のほうが魅力的な場所を知っているに違いありません。プランの作成と案内は、その地域に住んでいる人にお願いしました。ここでかなり、東北マニュファクチュール・ストーリーを通して培ってきた人脈に助けられました。
たとえば、大槌を案内してくれたのは「大槌復興刺し子プロジェクト」を立ち上げた吉野和也さんです。マタギの家に泊まったり、遡上してきた鮭と一緒に川で泳いだりと、大槌でしかできない体験を提供してくれました。会津の案内人は「IIE」代表の谷津拓郎さん。素敵な農泊を紹介してもらいました。

出典:みちのくみっけ
出典:みちのくみっけ
南三陸では「YES工房」でまゆ細工を、南相馬では「HARIOランプワークファクトリー小高」でガラス細工を、気仙沼では「aqua labo kesennuma」でサメの歯のキーホルダーを製作。東北マニュファクチュール・ストーリーでご紹介した団体には、ワークショップの受け入れを行っているところも多いのです。興味があればぜひ参加してくださいね。

出典:みちのくみっけ
日本フィル「被災地に音楽を」活動報告書
日本フィルハーモニー交響楽団では、2011年4月から東北各地で無料のコンサートを開く支援活動「被災地に音楽を」を続けています。ツアーに同行し、200回目の節目となるコンサートをレポートしました。
記事内でも触れましたが、震災から時間が経ったいまでも活動を続けていること、200回という数のコンサートを開いてきたこと、本当にすばらしいと思います。言葉にはない音楽の力を感じると共に、ライターとして言葉だからこそ伝えられることを磨いていこうと背筋が伸びる想いでした。
「Reborn-Art Festival2017」公式ガイドブック
Reborn-Art Festivalとは、石巻・牡鹿半島を舞台とするアート・音楽・食の総合祭です。公式ガイドブックで取材先の提案、牡鹿半島の観光ページの取材・ライティングを担当しました。つむぎやの活動場所である石巻・牡鹿半島。何度も通っていて知っている気になっていましたが、初めて会う人・初めて行くお店が多く、もっと探索しないと!と思いました。
greenz.jp東北関連記事
「ほしい未来は、つくろう」を合い言葉にソーシャルデザインの事例を紹介するウェブマガジン「greenz.jp」で、何度か東北関連の記事を頼まれました。
なお、greenz.jpでは「ものづくりからはじまる復興の物語」という連載を持ち、東北マニュファクチュール・ストーリーのショート版記事を掲載しています。
https://greenz.jp/project/monozukuri_tsumugiya/
大槌食べる通信
大槌復興刺し子プロジェクトを立ち上げた吉野さんが、新たな挑戦として「大槌食べる通信」を始めました。旬の食材と、その産地を紹介する情報誌がセットになって送られてくるのが「食べる通信」です。吉野さんから相談をいただき、この情報誌の編集を手伝うことに。対価として、お金ではなくウニやホタテなど現物をいただいています。
送られてきた食材を料理して、オフィスで食事会を開くことも。お近くの方はぜひ遊びにいらしてください。
https://www.facebook.com/6FParupunte
うまふく
「うまふく」は、「PRe Nippon」の平原さん・松山さんが始めた、寄付&返礼品で全国の障害者福祉施設を応援するプロジェクトです。ライターとしてお声かけいただき、施設や商品の紹介をしています。
平原さん・松山さんは「ゲラメモ」を製作した経験から、「製作するだけではなく出口もつくらないと」と考え、「うまふく」をリリースすることにしたそう。「ものづくりって難しいね」で終わりではなく、新しい仕組みをつくる姿に感銘を受けました。
書いた記事が新たな仕事につながったり、取材先の方から別の仕事を頼まれたり、プライベートで仲良くしていただいたり。東北マニュファクチュール・ストーリーを通して、たくさんのご縁をいただきました。ライター冥利に尽きますね。
これから取材する団体、これから書く記事を通して、きっとまた新しいご縁が生まれることでしょう。楽しみに続けていきたいと思います。