たろうベビーハンモックを訪ねて2013.2.22UP
たろうベビーハンモックの作業場は、『グリーンピア三陸みやこ』内にあります。
たろうベビーハンモックは注文販売が基本なので、注文が入らないとお母さん達は手持ち無沙汰になってしまいます。せっかく覚えたことを手が忘れないように、自分たちで工夫してベビーハンモック以外のものも作っていました。
バッグにどうかしら?室内で小物を下げるのに使ったら?いくらだったら買う?と話が盛り上がります。
グリーンピア内には仮設商店街があり、つくり手のひとり・秋子さんのお店『善助食堂』もここに入っています。おすすめはどんこ丼だそう。
ホテル内には灯篭が飾られていました。
翌日はアワビの口開けの日と聞いていたので、朝早く漁港へ。でも、市場はまったく人気がありません。やっぱりまだ復興は進んでいないのか…と思ったら。
ホテルで朝食を済ませてまた来たところ、船がぞくぞくと港に帰ってくるところでした。時間が早すぎただけのようですね。
捕れたてのアワビ。道行く漁師さんに「大漁ですか?」と訊ねると、「俺んとこは全然。でもいいんだ、漁に行って帰って来れただけで大漁だよ」と答えてくれました。+
仕分け作業は地元の女性達の仕事です。ベビーハンモックのつくり手の方も、「明日は私、アワビの作業だから」と話していました。
漁港近くの高台にある神社。階段が途中まで崩れています。
神社の階段から見下ろす漁港。
ホテルのチェックアウト時、受付の方から「預かりものがある」とビニール袋を渡されました。中を見ると、ベビーハンモックのつくり手のひとり、掘子さんからの贈り物でした。
田老のわかめやもずく、落ち葉のしおり、ビーズ小物。落ち葉を挟んだ紙には、「グリーンピアキネンです」と書かれていました。
家を失って仮設暮らしの中、ただ取材に来ただけで何をしたわけでもない私に、こんな風に贈り物をしてくれるなんて。
寒い地域で暮らす人の、あたたかいおもてなし。東北の魅力ですね。